日本一ハウスみかんを沢山つくる農家の嫁が徹底解説!みかん好き必見の”3つの魅力”

みかんについて

夏に食べられる、おいしいみかんがあることを知っていますか?

1年中食べていたいほどみかんが大好きな方、夏だからこそみかんを仕入れたいというバイヤーの方に向けて、ハウスみかん農家に嫁いだ私が、夏に食べられる、おいしいみかんのことをお伝えしたいと思います!

■こんな方に読んでほしい

・みかんが好きで、一年中おいしいみかんを探している方。
・夏に外で活動したあとの、癒しを求めている方。
・ハウスみかんを安定して仕入れたいバイヤーの方。

■ハウスみかんの基本情報

➖品種

ハウスみかんは、「ハウスみかん」という品種があるわけではなく、冬に多く出回っている「温州みかん」と、実は同じ品種です。
「温州みかん」をさらに細かく分けると100を超える品種があります。また、収穫の時期によって”極早生””早生””中生””晩生”というカテゴリ分けがされていて、品種+カテゴリ名で販売されていることもあります

温州みかんの品種とハウスみかん

➖わたしたちのハウスみかんの品種

わたしたち(大場農園)のハウスみかんは、シーズン初め5月〜6月上旬にかけては極早生品種の「上野」、シーズンの後半6月中旬〜8月にかけては早生品種の「宮川」をつくっています。

➖旬

ハウスみかんの旬は夏です。
4月の終わりに出回り始め、9月頃まで販売されます。
大場農園では、5月から8月にかけて販売しています。

本来なら、冬に旬を迎えるはずの温州みかん。
それがどうして夏に出荷できるのでしょうか。
それは、ビニールハウスの中で季節を作り出して生産するからです。

夏が終わり気温がぐんと下がった10月頃にハウスの中を温め始め、みかんの木に「春が来たよ〜」とお知らせします。そうすると、みかんの木は「春がきたんだ!」とおもい、芽を出し、花をさかせ、やがて果実を実らせます。

ビニールハウスごとにハウスを温め始める日、すなわち「みかんにとっての春の始まりの日」を少しずつをずらすことで、みかんが旬を迎えるタイミングをビニールハウスごとにずらすことができる。
だから、ハウスみかんは夏のあいだの数ヶ月にわたって新鮮なみかんをお届けすることができるんです。

ハウスみかんの花は、ハウスを温め始めた日からおよそ35日後に満開になります。

➖大きさ

ハウスみかんの大きさはおよそ90gです。

この大きさの果実に仕上げるために、土に有機肥料をまいて栄養を与え、適度に実がなるように枝を剪定し、果実が多くなりすぎないように間引く作業(摘果といいます)をしたり、枝を紐で吊り下げて日当たりを良くしたり、温度を細やかに調整したりと手を尽くします。
そうして管理されたみかんは、中心の大きさがおよそ90gになりますが、実際には200gを超える大きいものから30g程度の小さいものまでさまざま。
どの大きさのものも、外の皮は手で剥いて、内皮(「じょうのう」といいます)は、そのまま食べられます。

我が家の幼児たちは、小さいみかんがお気に入り。小さいみかんは、房も小さいので幼い子も食べやすいですよ。

約90gのハウスみかん

■わたしの思う、ハウスみかんの魅力

ハウスみかん農園にお嫁にくるまで、実は「ハウスみかん」を知らなかったわたし。
はじめてハウスみかんを食べた時は、そのおいしさにとても驚きました!
そんな私の思う「ハウスみかんの魅力・ベスト3」をお伝えします。

➖第3位
「果汁が多い、味が濃い、糖が高い、ハズレが少ない。ようするに、とびきりおいしい!」

みかん畑ときくと、ゆるやかな山の斜面を想像しませんか?そのイメージは冬のみかん。冬のみかんは露路(外)で作られます。糖度をあげるために”マルチ栽培”といって土が吸収する水分をコントロールして作る方法はありますが、基本的にはその年の天気や雨量などが味を大きく左右します。

それに比べてハウスみかんは、温度を上げたり下げたり、時には二酸化炭素を与えて光合成をすすめ、水をあげる量を細やかにコントロールして育てることができます。

みかんの生態を知り尽くした上で、よりおいしいみかんを作るためにあらゆる技を使う。
選べる技の数が多いことが、外で栽培する冬のみかんに比べてハウスみかんが美味しくなるゆえんです。
だから、ハウスみかんは味がよく、濃く、甘く、そして一つのハウスの中の同じ環境で育ち、タイミングを見極めて収穫するので、たとえ色づきがイマイチのみかんでも「めっちゃすっぱい!」などということはほとんどない、安心しておいしいみかんです。

「ハズレなく、とびきりおいしい!」これがハウスみかんの魅力第3位です。

果汁したたるハウスみかん

➖第2位
唯一無二!夏に旬を迎えるみかん

みかんが好きな方は1年中みかんを食べたいですよね。また青果店を経営している方、飲食店を営んでいる方の中には、1年中みかんが必要な方もいるのではないでしょうか。
みかんの旬は秋〜春が中心。「なつみかん」という品種もありますが、なつみかんの旬は4月〜6月頃まで。
6月〜8月に食べられるみかんとして、唯一無二の存在が、ハウスみかんです。

➖第1位
身体に染みる!冷やしみかんが絶品すぎる

今年の夏、例年よりもさらに猛暑でした。帰宅後の密かな楽しみは、自宅の冷蔵庫に入れてあるハウスみかん!
汗をたくさんかいて活動すると、喉だけではなく、身体がカラカラになります。お茶はすでにガブ飲みすぎて体が薄まっていくようでいまいち、スポーツ飲料かビールに手が伸びます。
・・しかし!その前にみかんです。
くたくたの体でみかんを口に入れると、疲労回復に効果抜群のクエン酸たっぷりの果汁が、信じられないほど身体に染みわたり幸せに包まれます。
冷蔵庫から出して、剥いて食べるまで約10秒の手軽さも魅力。一手間かけるなら絞って凍らせておいて、アイスのようにかじるのもよし。

夏に旬を迎えるハウスみかんだからこその、最大の魅力です。

■夏にみかんを作り始めた理由

そんな魅力的なハウスみかんですが、そもそもなぜ、わざわざビニールハウスを建ててみかんを作り始めるようになったのでしょうか。 その歴史は、昭和40年代に遡ります。

大干ばつなどの自然の影響があったり、逆に豊作になりすぎたりで、これまで安定して富をもたらしてくれた「みかん」のバブルが弾けたことがきっかけでした。この時、ーーみかんの価格が大暴落ーー

このままでは生き残れない。そこで旬を前にずらして、みかんのない時期にみかんを出荷しよう!と、各地でハウスみかんの栽培がはじまりました。

ちなみに、ハウス栽培が始まったばかりの頃のハウスみかんは、緑色だったそうです。 そんな話を諸先輩方にすると、「運動会で緑色のみかん食べた記憶がある!」と言われることがありました。もし初夏の運動会で緑色のみかんを食べた記憶があれば、それはハウスみかんだったかもしれません。

そこから50年の月日で栽培の知恵と経験が積み重なり、いまでは綺麗な橙色の完熟みかんが出荷されています。

■ハウスみかんの生産量と産地と価格

農林水産省が公開している令和5年産みかんの統計データから、ハウスみかんの生産に関する情報を読み解いてみたいと思います。
出典:農林水産省ホームページhttps://www.maff.go.jp/j/tokei/kekka_gaiyou/sakumotu/sakkyou_kajyu/mikan/r5

➖生産量

農林水産省が出している令和5年産みかんの統計データによると、ハウスみかんの生産量は16,500トン。
日本のみかんの生産量が681,600トンなので、、夏に旬を迎える「ハウスみかん」はみかん全体のわずか2.4%しかないことになります。これは、国産のすももやキウイよりも少し少ないくらいの生産量です。

大場農園のハウスみかんの生産量は150トンほど。日本全国の生産量の1%弱ぐらいを担っていることになります。

➖産地

ハウスみかんの産地、堂々の第一位は、「佐賀県」!
佐賀県では、ハウスみかんは国内全体の3分の1ほどを生産しています。

実は佐賀県の特に日本海側(唐津市)は、みかん栽培の気候としては他の産地より少しだけ恵まれなかった場所。
そのため多くの農家がハウスみかんに挑戦しました。人の数だけ試行錯誤が行われ、競いあって栽培力を高めてきました。
最初は出荷時期を早めることを目的にはじまったハウス栽培でしたが、いまではどの農家も「みかんのおいしさをどこまで引き出せるか」という限界に挑んでいます。

第二位は、愛知県。「蒲郡みかん」で有名な産地です。

第三位は、大分県。大分県の中でも四国に近い国東市などのエリアでさかんに生産されています。

➖価格

イオンなどのスーパーで1パック5玉1,000円〜、さらに特選品は一キロ10,000円を超える価格で販売されるハウスみかん。
メロンに並ぶ高級フルーツです。

なぜハウスみかんは、蜜柑なのに高いの?
その理由は、「夏に出荷するために」「さらに美味しくするために」たくさんのコストと手間をかけて栽培しているからです。

例えば、温度をコントロールするための機械や燃料、天候をみながらビニールを巻き上げたり、日当たりを良くするために枝を吊ったり細かに手をかけるための人の手の数、おいしさの元となる有機な肥料を惜しまず与え、ビニールも4〜5年に1回は大規模な張り替えをします。
全ては、おいしさを作るため。価格に見合うおいしさが、ハウスみかんには詰まっています。

ビニールハウスの天井の骨組みから、枝を紐で吊りさげます

■試して欲しい、農園直送のハウスみかん

ここまでハウスみかんの魅力をお伝えしてきましたが、どんなにおいしいみかんも「おいしいその時」を逃してしまったら、魅力も半減。そこで一度は食べて欲しいのが「農園直送のハウスみかん」です。

農家直送するハウスみかんは、収穫したみかんを倉庫に運び一次選別をすると同時に発送。畑で収穫した味そのままにお届けすることができます。みかんをほとんど転がさず。なるべく触らず、おいしい状態をそのまま冷蔵便でお送りします。

(仕入れ業者様には、1回100kg〜の冷蔵トラックでの配送もご用意しています)

みかんの流通
みかんがお客様の手元にとどくまで

2025年6月発送のハウスみかん、予約受付中です。

まとめ

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
ハウスみかんを食べてみたい!そう思った方は、ぜひ大場農園のハウスみかん夏織をお試しください。


●仕入れをご希望の方(お問い合わせ)
●「夏織」は、大場農園のオリジナルハウスみかんブランドで、登録商標です。

カテゴリー
フリーワード
人気のキーワード
みかんの旬の情報を受け取る

「ハウスみかん」はみかん全体のたった2.5%の、流通量の少ない、希少な柑橘です。
みかんの旬の情報をチェックいただくと、いちばん美味しい瞬間を逃さずにお求めいただけます。